アスベストとは?

アスベストは、「石綿」とも呼ばれる天然にできた鉱物繊維です。
アスベストは耐久性、耐熱性、電気絶縁性などに優れなおかつ安価であったため、
「奇跡の鉱物」とも呼ばれ、高度成長期には建材をはじめ様々な用途に使用されてきました。
静かな時限爆弾
アスベストは1970年代に発がん性が指摘され、徐々にその使用が規制されてきました。
そして今日では一部の製品を除いて使用が全面的に禁止されています。しかし近年アスベストの吸引を原因としてなる悪性中皮腫や肺がんなどで亡くなられる方が急増しています。
アスベストが「静かなる時限爆弾」と呼ばれる理由は、その潜伏期間の長さにあります。知らず知らずのうちに体が蝕まれ、数十年後に発症するという怖さがあります。
アスベストの使用箇所及びその危険性
アスベストは主に石綿工業製品と建材製品に使用され、その約9割は建材製品と言われています。
建材としての用途は鉄骨などの耐火被覆、床、天井、壁、軒天と様々で、私たちのすぐ身近なところでも使用されています。 建材の中で飛散しやすく危険性が高いとされているものが、耐火被覆などに使用されているアスベスト吹付け材です。アスベストの吹付けは、ビルの高層化や鉄骨構造化に伴い、昭和30年頃から幅広く行われてきました。 アスベストを含有する吹付け材の使用は1975年に禁止されましたが、現在においてもこれらの吹付け材が建物に残っています。 また1975年以後代替品として使用されていたロックウールにも、1980年頃までアスベストが一部含有されていたことが判明しています。 これらの吹付け材は、劣化や損傷により容易に飛散し、人による吸引の可能性が高くなります。 吹付け材以外の建材については、通常の使用においてアスベストが飛散する可能性は少ないですが、建物の改修や解体時にはアスベストが飛散しないよう適切な措置が必要となります。
アスベストの環境リスク
アスベストによる被害は今後増え続けると予想されています。
CDMインフラ環境株式会社では、アスベストによって発生しうる被害を環境リスクの一つとして捉え、アスベスト関連サービスを提供しています。 ビルで働くもしくは住む人々は、知らぬ間に大きな環境リスクに直面しているかもしれません。 またそのビルの所有者やビルへ投資している投資家も同時に大きな環境リスクに直面していると言えるのではないでしょうか。
*アスベストの有無は、企業経営・不動産所有に関わる環境リスクの一つとして認識されており、 環境デューデリジェンスを実施するうえにおいても重要なチェック項目となっています。